初めて行ったときはいつになっても開かなかった・・・。今回、二度目の来訪でやっと食べれた、不思議なお店、『やざ和』。
ここは、亀有駅にあるこだわりの有名店。
値段はまずまず、ともかく、おそばが上手い。更科もいいが、最近は、田舎のツブツブが特におすすめ。
亀有に行ったら、ぜひまた食べてみたい、お蕎麦。
1.“あの”食べ歩き芸人も絶賛!?
昼食の時間をバッチリ確保できた日。
以前、行った際には食べられなかった幻の?味を求めて、葛飾区は亀有へ。目的のソバ屋は、知る人ぞ知る、、、いや有名店中の有名店、『吟八亭 やざ和』。
テレビに取り上げられることもあり、食通として知られる芸人、アンジャッシュの渡部さんも絶賛している・・・!
その渡部さんのブログ、『わたべ歩き』を覗くと、、、あった、あった!1年ほど前に、『吟八亭 やざ和』に行ったよう。しかも!!1日、20食限定、まさに“幻の”『田舎蕎麦』を食べてらっしゃる!
今度こそ食べたい!絶対食べたい!
そういえば、ここ『吟八亭 やざ和』は2016年版のミシュランガイドにも掲載されるとか。『吟八亭 やざ和』が獲得したのは、星ではなく、『ビブグルマン』。
『ビブグルマン』とは、「星獲得はならないが、5,000円以下で食事が出来るおすすめのレストラン」という位置付けらしい。
言い換えるならば、「コスパのよいおすすめレストラン」といったところだろうか。『ミシュランガイド東京』で、『ビブグルマン』が登場したのは、2015年が初めてなので、まだまだ広く知られていないよう。
2.『吟八亭 やざ和』について
すでに『吟八亭 やざ和』への期待感が高まりすぎたところで、一旦、落ち着いて『吟八亭 やざ和』の予習を。
『吟八亭 やざ和』は、柏にある老舗『竹やぶ』で修業を積んだ矢澤さんが、1976年にオープンさせた。矢澤さんは、今や、そば道40年の大ベテラン。
しかし、人気店となってからもおごることなく、愛車のハーレーに乗って、各地のお蕎麦の名店を訪ねているらしい。ベテランのそば職人でもこんなだから、私のそば道中なんてまだまだだな。。。
さて、『吟八亭 やざ和』は、亀有駅から歩いて7~8分のところにある。有名そば店は、路地裏や住宅街などにあることも少なくないが、『吟八亭 やざ和』は大きな交差点の角にあり、わかりやすい。
何より、『吟八亭 やざ和』の外観は、独特なので、一目見れば、それとわかる。
特徴的な外観とは、写真の通り、おそらく一本の木を、板状にカットしたものを壁一面に並べたもの。まっすぐな木ではなく、敢えて緩やかにカーブしたものを使っているところに趣を感じる。
その板の合間に、これまた自然の曲線が美しい木の柱を据えた、入口。長い暖簾からは足元しか見えず、まるで異空間へいざなう秘密のトンネルのよう。。。
私はまさに異空間に足を踏み入れるかの如く、暖簾をくぐる。意外にも、中は広く、明るい。敷き詰められた玉砂利の間には、店内への道しるべともなる跳び石。
周りには、日本庭園で見られるような鉢や甕から、個性的な置物まで、センス良く置かれている。そして、階段を昇るといよいよお店。脇には石臼があって、ソバ好きの心をくすぐる。
店内もまた、天然木を個性的かつ芸術的に使ったおしゃれな空間で、こだわりを感じられる。
一方で、大きく造られた窓からは、たっぷりと光が入り、店内はとても明るい。私は、例外なくおしゃれな木のテーブルについた。
3.『吟八亭 やざ和』のおそばは
達筆な文字が並ぶメニューはいたってシンプル。
今回の私のお目当てはもちろん、1日20食限定の『手挽き 田舎せいろ』!
聞けば、食べられるらしい。二度目の来訪でようやく!連れは、『石臼挽き せいろそば』を注文。『田舎せいろ』が 1,000円、『せいろそば』が900円と、お値段はまずまず。
5分くらいして、お蕎麦が到着!
これまた器もアート。細かなところまでこだわりが見える。『田舎せいろ』と並べると、『せいろそば』の白さが際立つ。
『田舎せいろ』には、挽きぐるみらしい蕎麦殻がチラホラ。明らかにおいしそうなお蕎麦に、はやる気持ちを抑えつつ、一口。。。上手い!
やや太めのソバ麺はざらつきがあり、田舎の野性味と、洗練された上品さが同居している。ツブツブ感もたまらない。そしてすぐに来るのは、口いっぱいに広がるお蕎麦の香り。熱を与えないよう、石臼でゆっくりと手挽きされたからこその、風味。コシはないが、のどごしがよい。
つゆは濃いめだが、おそばとの相性もぴったり。意外にも、『田舎せいろ』も『せいろそば』も二八らしいが、特に『田舎せいろ』に関しては、十割と言われてもわからないほど、風味豊か。
お蕎麦には食物繊維が多く含まれていることで有名だが、中でも『ヘミセルロース』という食物繊維の含有量が多い。
ヘミセルロースは、腸内で分解されにくい。そのため、腸が刺激されて、蠕動運動が盛んになる。蠕動運動が盛んになれば、便秘になりにくく、長い目で見れば大腸がんの予防にもつながる。
さらに、ヘミセルロースは噛む回数を増やす。たくさん噛むことで、唾液や胃液といった消化成分の分泌量が増し、消化能力があがる。加えて、満腹感も得られるので、食べすぎの防止、つまりは肥満の解消、予防に役立つ。
やっぱり、お蕎麦は最強のダイエット食。全国独り蕎麦ふりーくのみんなも、お蕎麦を良く噛んで食べよう!
4.『吟八亭 やざ和』の個人的なまとめ
『吟八亭 やざ和』は、亀有駅にあるこだわりの有名店。外観や内装、食器などすべてがアート。独りそばも悪くないが、大切な人と行きたいお店。人気店ゆえ、ここぞというタイミングでは、予約必須。
そして、おそばは上手い。更科もいいが、田舎のツブツブが特におすすめ。お蕎麦の香りと、ザラツキのある食感を楽しめる。『ミシュランガイド』『ビブグルマン』獲得&『食べログ』4.10は伊達じゃない!
価格もまずまず。
二度目の来訪でやっと味わせて、幸せのお蕎麦。亀有に行ったら、ぜひまた食べてみたい。