お蕎麦豆知識

全国の郷土蕎麦〜北陸・関東編〜

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参照:http://beauty-hokuriku.com/

北陸地方には、そば処は多い。中でも有名なのが福井の『越前そば』。越前そばは関東でも人気が高く、専門店も少なくない。越前蕎麦以外にも、北陸ならではの郷土蕎麦は多々あるが、いずれもつなぎやおそばの形が特徴的で、やはり一度は食べてみたい。

関東のおソバと言えば『江戸蕎麦』。現在、『お蕎麦』と言えば一般的に江戸蕎麦を指すことが多いだろう。実際、東京を中心とした関東近辺は江戸蕎麦が席巻している。しかし、関東にも郷土蕎麦はある。郷土蕎麦を知ってこそ江戸蕎麦のよさがわかり、江戸蕎麦を知ってこそ郷土蕎麦の良さがまたわかるというもの。ソバ好きなら両方押さえておきたい。

1.北陸地方の郷土蕎麦

意外にも郷土蕎麦が多いのが新潟。つなぎに布海苔(フノリ)を使った『へぎ蕎麦』が有名。『へぎ』とはおそばを盛る箱のことで、板蕎麦と似ているが、盛り方や布海苔を使うところが違う。また、福島県の『高遠そば』と同じルールと、新潟にも『高遠蕎麦』が伝わった。

水の切り方に特徴を持つ新潟の郷土蕎麦が『手振り蕎麦』。おそばを水で洗う際に、親指に一口分のおそばをかけて手を振ることで水を切ったという。そのまま一口分をせいろに盛ったのが『手振り蕎麦』。『手振りそば』は商標登録されている。ネーミングのインパクト大なのが『どじょう蕎麦』。新潟県佐渡郡に伝わる郷土蕎麦で、幅約6mm、長さ約10cmというおソバのサイズはまさにどじょう。 味噌汁に入れて食数。つぶし餡をかけて食べる所もあるが、その場合は『蕎麦泥鰌』と言うらしい。

『蕎麦泥鰌』は石川県にもある。石川県の蕎麦泥鰌も新潟と同じく、どじょうサイズのお蕎麦だが、蕎麦だけで茹でずにそのまま小豆汁に入れて煮込む。
最後に味噌を入れて出来上がり。

北陸地方の郷土蕎麦で忘れてならないのが『越前そば』。福井県は昔からそば処として有名。辛味大根がよく取れる地方であったことから、お蕎麦と併せて食べられた。辛味大根の辛味とお蕎麦の甘味が絶妙なバランスをもたらし、今もなお蕎麦愛好家の心をつかんで離さない。ちなみに、『越前そば』『おろしそば』『辛味そば』は呼び方の違いで、いずれも同じお蕎麦を指すことが多い。

富山県にもひっそりと『利賀(トガ)蕎麦』なる郷土蕎麦が。地元利賀産の玄蕎麦を使った十割そば。利賀蕎麦は、『ごんべ』と呼ばれる、冬場に近所で集まってお蕎麦を食べる習慣に始まったとされる。今では、『南砺利賀(ナントトガ)そば祭り』として、例年2月にイベントが開かれているので、観光ついでに行くのも◎。

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参照:http://www.katusyoku.jp/

2.関東地方の郷土蕎麦

関東のお蕎麦は『江戸そば』だけじゃない。例えば茨城県の『けんちん蕎麦』。大鍋に、野菜やこんにゃく、豆腐を入れて菜種油で炒める。お醤油と味噌でけんちん汁に仕立て、おそばをつけたり、かけ蕎麦に。お野菜たっぷりで健康にもよさそう。

千葉県の九十九里浜と茨城県常陸太田市には、『鰯(イワシ)蕎麦』。鰯のすり身に山芋とソバ粉を混ぜて、おそばを打つ。油っぽさや生臭さがあるので、製法とショウガや山椒などの薬味でカバー。そばどころ茨城県には、『久慈蕎麦』『水府そば』という郷土蕎麦も。いずれも、信濃からおそばの種を持ってきたのが始まり。信濃から持ってくるように指示したのが、黄門様こと水戸光圀公。江戸時代、おそばはすっかり時の権力者の心をつかんでいたらしい。

栃木の『煮麺(ニュウメン)そば』は、おそばを味噌汁に入れて煮込んだもの。にゅうめんというと、他地域ではそうめんを温かい汁で食べることを言うが、元々栃木で味噌汁にお蕎麦を入れたのが始まりだそう。

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参照:http://ibanavi.net/

まとめ

『へぎ蕎麦』や『どじょう蕎麦』など、ネーミングも見た目もパンチの効いたお蕎麦がある北陸。今や新幹線で日帰り旅行も可能。ちょっとした週末に、そば道中を楽しみたい。

関東では江戸蕎麦に負けず、郷土蕎麦もチラホラ。けんちん汁におソバを入れてみたり、味噌汁に入れて煮込んだり、鰯を練りこんだりと思い切った食べ方が特徴。それくらいしないと、江戸蕎麦に駆逐されてしまうからか…ちょっと時間のできた休日に足を伸ばして、関東の郷土蕎麦を食べ歩きたい。

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