幹線道路に面した、一見して蕎麦屋と分かるお店。幹線通り沿いにありながら、とっても庶民的な蕎麦屋さん。
お蕎麦はいたって普通だが、コスパ高し。お店の雰囲気がちょっと暗いが、おやじの独りそばにはこれぐらいの方が、むしろちょうどいいおそば屋。
1.五反田駅周辺からお蕎麦屋、『昭月庵(しょうげつあん)』について
さてさて、最近多い五反田界隈でのお仕事。五反田のお蕎麦屋さんも早いとこ制覇したいものだが、お蕎麦屋がいっぱいあって嬉しい悲鳴。
まぁ、コツコツと食べて行こう。
ということで、バッチリお昼時に間に合った今日は、幹線通り沿いにあるお蕎麦屋さんへ。
目的のお蕎麦屋さんは、最寄の『五反田駅』からは歩いて5分ほど。東急の五反田駅は、戦後の小説や映画に登場することも少なくないらしい。
映画化やテレビドラマ化された小説『武蔵野夫人』や、白黒映画からカラー映画への変換期につくられた『東京暮色』なんかに、東急五反田駅が登場するそうな。
ともにちょっと暗めのお話のようなので、テンションがおさまらない時に、見るのがいいかも。。。
そんなこんなで、山の手通りを歩いていると、目的のお蕎麦屋さん『昭月庵(しょうげつあん)』に到着。
2.そば屋『昭月庵』について
そば屋『昭月庵』は、大きな通り沿いにあるので、注意深く見ていないと、思わず通り過ぎてしま・・・・・・うことは絶対ない!断じてない!
そば屋『昭月庵』の間口は贅沢なほど大きく、その横の壁一面にデカデカと『そば』の文字。入口の上にある『そば処 昭月庵』の文字がかすむ、かすむ。
しかも、『そば』の文字は、お蕎麦屋にありがちな、筆文字とかでなくて、オシャレなやつ。会社の文章じゃ、絶対選ばない『(横文字)体』みたいな。
まさかこれで入店後に、「なんだよ、うどん屋かと思ったら、そば屋かよ。」なんて言うお客さんがいたら、目を疑わずにはいれない。
ちなみに、オヤジのぬかりない食べログによる事前調査によると、そば屋『昭月庵』は『3.43』の高評価を獲得している。
むむむ、五反田のお蕎麦屋でこの高評価となると、気になるのが価格。五反田の幹線沿いという好立地での高評価。思わずお財布の中身を確認。うむ、大丈夫そうだ。
そば屋『昭月庵』は、(『そば』の文字を除いてはw)、なかなか歴史を感じる風貌だが、なるほど、創業から80年以上が経っているらしい。店内は、テーブル席のみで40数席。老舗のそば屋らしく、落ち着いた雰囲気で、ぼんぼり型の照明の感じがすごくいい。
重厚な柱や梁の色味が、長い年月を感じさせる。一方で、とても清潔感があり、何度かの改装を経たのか、センスのよさを感じさせる“和風モダン”な造りが特徴。
そして、店内の一角には、そば打ちスペースが。やっぱり、そば打ちスペースがあると、雰囲気があっていいねぇ。
平日のお昼時とあってか、背広に身を包んだオヤジばかりだが、普段は女性のお客さんも多いらしい。
ちなみに、そば屋『昭月庵』では、月に数回、土曜日に『手打ち蕎麦教室』を開催しているのだとか。
これがすこぶる好評らしく、主人の手打ち蕎麦と、自分が打った蕎麦6人前を、つゆ付きで持って帰られるらしい。
これは行きたい!!時間をつくって行くぞ!とその前に、今日の昼食をと。
3.そば屋『昭月庵』のおそばについて
早速、注文!と行きたいところだが、このお蕎麦屋にはなにやら『昭月庵の心意気』なるものが存在するらしい。まず、『昭月庵』のおソバは、3種類。
まず『十割』そばは、鹿児島県産。『昭月庵』では、その鹿児島から取り寄せた新蕎麦を、毎分14回転というスピードで石臼挽きしているそう。そして生粉で打つことで、風味を最大限に活かせるそうな。
次に、『もり』蕎麦。もりで使うのは、北海道産のそば粉と信州産の粗挽き粉。風味はもちろん、のど越しに自信ありとの事。
そして、三つめが、『玄挽き蕎麦』。お蕎麦の風味と食感を楽しめる玄挽き蕎麦は、八ヶ岳産のお蕎麦を蕎麦殻もろとも挽いているのだとか。
これだけこだわりのおソバながら、十割せいろも玄挽きせいろも800円。二八のもりにいたっては500円という安さ。3種類のお蕎麦のうち好きな2種類を選べる『二色せいろ』900円、一度に3種類楽しめる『三色せいろ』1,200円と、ソバ好きオヤジにもうれしい、お客目線のメニューがたっぷり。
これは、全国独りそばふりーくのみんなにも、試してもらいたい。
さて、そば屋『昭月庵』のお蕎麦を頭に入れたところで、注文しようとメニュー表を見ると、、、なんと!!!『うどん』の文字が!!「なんだよ、うどん屋かと思ったら、そば屋かよ。」と言ってしまったお客さんもフォローできてしまうではないか。
なんて考えつつ、『天ぷら蕎麦』を注文。1,620円。思ったよりも高くない。
10分ほどでお蕎麦が到着。
ところどころ不揃いな部分もあるが、手打ちらしくてそれもアリか。そして一口。感想としては普通においしい。のど越しもよく、かために茹られている。香りはほどほどといったところ。
つゆも辛めの締まりがあって、お蕎麦とよく合う。量もあり、天ぷらと併せて食べると結構お腹いっぱいに。コストパフォーマンス高し!
お蕎麦は食物繊維たっぷりだから、お腹一杯になってものちのちスッキリ!できるのがいい。なぜ食物繊維がたっぷりだと、スッキリ!するのかと言うと、人間の体内で食物繊維は消化ができないから。
つまり、そのまま排出されてしまう。しかし、排出時に体内の“不要な”ものをガッサリ絡め取っていってくれる。例えば、毒性を持つモノ。うまく消化しきれなかった食べ物たち。
食物繊維は、このような不要なものと一緒に体外に出てくれるから、便秘や肥満にも効果的というわけ。最近では、糖尿病や動脈硬化といった生活習慣病にも効果があると言われているとか。
なお、お蕎麦1枚に含まれる食物繊維の量は、4~5g程度。
1日に摂取すべき食物繊維の量は20~25gと言われているが、現代の日本人は平均すると14~15gほどしか摂れていないらしい。
と、言うことは??
そう、普段の食事+お蕎麦2枚で、必要な食物繊維が摂取できてしまう。毎日2枚はちょっと食べすぎだが、1回の食事で4~5gも食物繊維が摂れる食事はなかなかないので、食物繊維の摂取にお蕎麦はかなり有効と言える。しかも、お蕎麦は低カロリーだしね!
4.そば屋『昭月庵』の個人的なまとめ
そば屋『昭月庵』は山の手通りの、一見して蕎麦屋と分かるお店。他のお店を見間違うはずがない、『そば』の文字が目印。創業80年以上をほこり、落ち着いた雰囲気&幹線通り沿いの立地でありながら、とっても庶民的なお蕎麦屋さん。
手打ちのお蕎麦は普通だが、コスパ高し。3種類のおそばが楽しめるのもおもしろい。
落ち着きすぎて、お店の雰囲気がちょっと暗いが、おやじの独りそばにはこれぐらいの方が、むしろバッチリのお店。