グルテンが私たちを不健康にする?今、蕎麦が求められるワケ
グルテンフリーという言葉を聞いたことがありますか。グルテンフリーとは、欧米を中心に広がった、小麦を控える、または小麦をとらない食生活のことです。
ベストセラーである『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』の中でも、著者が小麦の危険性について解説しています。今回の記事では、小麦の危険性についての補足や、どのようにすれば小麦の摂取を減らすことができるのかについて、提案していきます。
1.最強の食事が示す小麦の罠
最強の食事の中で、著者はグルテンの危険性を4つ述べています。グルテンとは、小麦のタンパク質の1種で、小麦加工品を作るときに弾力となる成分です。パスタやもちっとしたパンができるのは、グルテンのおかげなのです。
しかし、このグルテンが私たちの体では悪さをしてしまうことがあります。著者が提案したのは、『小麦を食べると身長が低くなる』『グルテンは胃腸障害を起こす』『甲状腺機能を妨げる』『ビタミンDの貯蔵が底をついてしまう』の4つです。
根拠は、科学的に証明しているものもあれば、疫学的に調べたものもあるようですが、どれも百害あって一利なしの欠点であることが分かります。
1-1.小麦は悪役でしかない?
昨今、グルテンフリーという言葉が流行し、グルテン・小麦は体に悪いという説がよく流れていますよね。しかし、小麦は100%悪者というわけではありません。
小麦は穀類ですから、主にエネルギー源として私たちの体に栄養を与えます。著者も少し触れていますが、エネルギーを必要としている人たちにとって、小麦は貴重な食料です。
しかし、先進国を中心に食料が豊富になった現代では、小麦のとりすぎのほうが問題となり、小麦は悪者になってしまったのです。まだまだ発展途上国や食糧難の地域では、小麦はエネルギーを供給してくれる貴重な食糧として、活用すべき食材です。
1-2.欧米の食事はグルテンがたっぷり
欧米の食事には、小麦がたくさん使われています。パンやパスタを始め、ピザ、パンケーキ、クッキー、ラスク、パイ、など食事から間食まで小麦が登場しない食事は無いのではないか?というくらいです。
そのため、先ほど述べたような小麦の欠点が出てきたこともあわせて、欧米では小麦の危険性について取り上げられ『グルテンフリー』という考えが生まれたのです。
昨今、私たち日本人も、近年は食の欧米化が進んでいます。特に、若いころや幼いころから小麦をたくさんとっている世代は、注意が必要です。
2.日本食で目指せ!グルテンフリー
私たち日本人にとって、小麦を減らす習慣をつけることは、案外簡単です。最も単純な理解をするなら、『従来の日本の食生活を取り戻す』ようにしましょう。グルテンフリーを実践するなら、日本は最も実践しやすい国と言えます。
2-1.『ごはん』にグルテンは含まれない
日本の主食である米には、グルテンは含まれていません。グルテンは小麦のタンパク質で、米のタンパク質とは異なるからです。
カナダのマウンテンバイクマラソン・ナショナルチャンピオン、コーリー・ウォレス選手は、グルテンフリー食を実施しています。そして、『日本はグルテンフリーをするのに最適でうらやましい』と話しているほど。
トップアスリートも羨むような食生活を、私たち日本人はしてきているのです。
2-2.質の良い『蕎麦』では小麦は少ししか使われない
蕎麦の原材料である、蕎麦粉も、グルテンを含みません。よって、100%蕎麦粉でできている蕎麦を食べると、小麦粉をほぼとらない状態を作ることができます。ほぼとらない、というのは、蕎麦を打つときには、100%蕎麦粉の蕎麦を作ろうとしても、打ち粉で小麦粉を使っているためです。
しかし、主食がご飯ばかりでは飽きてしまうし、私たちは麺類を食べる習慣もついています。麺類が食べたい!ごはんに飽きた!というストレスを解消するためにも、蕎麦でできるアレンジをいくつか抑えておきましょう。
3.蕎麦をパスタ風にアレンジすると、どのようなものができるの?
蕎麦は、パスタ風にアレンジすることも可能です。次のようなアレンジがおすすめ。
3-1.菜の花とタケノコのペペロンチーノ蕎麦
https://cookpad.com/recipe/3747471
春にピッタリのパスタ風蕎麦です。春先になると、菜の花とタケノコのパスタをよくパスタ屋さんでも見かけますよね。
蕎麦は、もともと唐辛子と相性が良いので、ペペロンチーノ風アレンジがおすすめです。
3-2.たらこパスタ風蕎麦
https://cookpad.com/recipe/2487721
オリーブオイル、たらこ、刻み海苔でたらこパスタ風にアレンジした蕎麦です。バターのような洋風の調味料はあまり合いませんが、醤油やだし粉を加えて和風にアレンジすると、和風のたらこパスタができます。明太子にしても良いですね。
まとめ
グルテンは、私たちの健康を脅かすことが分かってきています。しかし、私たち日本人の食文化では、小麦粉をほとんど使わなくても豊かな食生活を送ってきました。
主食は、できるだけ『ご飯』または『蕎麦粉を十分に使った質の良い蕎麦』を選ぶようにしましょう。そして、パスタのような麺類を食べたくなったら、蕎麦で代用できるよう、レパートリーを増やしておくと、ストレスなく小麦とお別れできるのではないでしょうか。
(参考)
http://cyclist.sanspo.com/113554