30代の背中の脂肪は全て悪い訳じゃない!いい脂肪をとるための蕎麦のトッピング
全米でベストセラーになった『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』。栄養やダイエットについての情報が集約されていて、自分の健康にも参考になると思い、早速読んでみました。確かに、ベストセラーになったこともうなずける1冊ですよね。
しかし、日本人がこの本の内容を実践しようとしたとき、アメリカのような食生活をしていない私たちにとって、少し取り入れにくい部分もあるのではないでしょうか?
今回の記事では、著者が本書で語っている『いい脂肪』とは何かをかみ砕き、科学的に説明し、私たち日本人が取り入れるにはどうすれば良いかについて解説します。
1.いい脂肪とは?
デイヴ・アスプリー氏は、『脂肪分子の長さ』と『安定している脂肪』の2つをポイントに、いい脂肪について定義しています。
1-1.ちょっと難しい脂肪分子の長さからみる『いい脂肪』とは?
脂肪分子は、長さが短いほど希少で、抗炎症作用を持つため、分子の短い脂肪を摂るように推奨しています。有名なところでは、MCTオイル(中鎖脂肪酸)が分子の短い脂肪です。ココナッツやパーム油に含まれる成分で、普通の脂肪酸の半分くらいの短い分子で構成されています。
中鎖脂肪酸は、食品を介して摂取するのではなく、普段使っている油をMCTオイルに変える、という摂り方のほうが取り入れやすいでしょう。
1-2.安定している脂肪からみる『いい脂肪』とは?
脂肪は、私たちの体のいたるところに存在します。しかし、脂肪は酸素によってダメージを受けやすく、『酸化』することによって私たちの体を老化させていく、やっかいな存在でもあるのです。
そこで、著者は酸化しにくい脂肪を摂るべきである、ということで『オメガ3脂肪酸』の摂取を推奨しています。
1-3.飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸ってどういう意味?
飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸という言葉は、化学に親しんでいない人にとってはあまり聞きなれない言葉でしょう。飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸は中学の化学で習う『結合の手』を思いうかべると分かりやすいです。
飽和脂肪酸は、結合の手が飽和している状態なんです。
つまり、これ以上どの分子とも結合できない状態なので、酸素とも結合しにくい状態になっています。よって、何らかの化学反応を与えなければ酸化しない状態になっています。
一方、不飽和脂肪酸は、結合の手が飽和していない状態です。
化学の構造式で『=』で結ばれている原子同士があると『不飽和』といえます。この『=』の結合の手を持っているということは、まだ何かと結合することが出来る状態です。当然、『酸素とも結合しやすい』状態ということです。
このことから、飽和脂肪酸は余っている結合の手が無いので、不飽和脂肪酸より酸化ダメージを受けないということがいえます。
1-4.オメガ6・オメガ3ってどういう意味?
オメガ6・オメガ3などの脂肪酸は、『不飽和脂肪酸』です。不飽和脂肪酸の中でも『一価不飽和脂肪酸』という、結合の手が1つだけ『=』になっている脂肪酸と分類されています。つまり、『飽和脂肪酸の次に安定している』のです。
オメガというのは、ギリシャ文字の1番最後、ABCでいうと、Zと同じです。よって、オメガ6は後ろから6番目、オメガ3は後ろから3番目の結合の手が余っている油のことを指します。
体内では、オメガ6もオメガ3も欠かせない脂肪です。どちらも必須脂肪酸なので、欠かすことはできません。しかし、私たちの食生活では、その摂取のバランスが乱れがちです。一般的にオメガ6は摂りすぎ、オメガ3は足りていないといわれています。
そこで、著者はオメガ3の摂取を増やすことを推奨しています。
2.オメガ3系脂肪酸はどうやって摂ればいいの?何に含まれているの?
オメガ3系脂肪酸とは、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、α-リノレン酸などのことをいいます。DHAやEPAといわれると、馴染みもあるのではないでしょうか。
特にDHAやEPAは魚を食べれば摂れる油です。私たち日本人の食生活に取り入れやすいですね。サバやサンマ、ニシンなどはDHAやEPAを豊富に含んでいる食材です。
欧米の食生活では、タンパク源といえば肉であり、それらはオメガ6脂肪酸を多く含んでいるということを著者も話しています。幸い、私たち日本人は魚を食べる文化があるため、オメガ3を食卓に取り入れやすいのではないでしょうか。
2-1.栄養満点!オメガ3を摂れるニシン蕎麦の秘密
ニシンは、数の子の親であり、北海道でよく食べられてきた魚です。現在では輸入物も多くなってきていますが、日本ではよく親しまれてきました。
ニシンは、DHAやEPAを含むだけでなく、骨粗鬆予防に良いカルシウム、代謝を促すビタミンB群、肌荒れを予防するビタミンAなども摂ることができる食材です。
蕎麦は栄養豊富な穀類ですが、ビタミンAやカルシウムは摂ることができませんので、蕎麦の足りない栄養を補足してくれるでしょう。
3.『いい脂肪』を摂るためにオメガ3を積極的に摂ろう!!
良い脂肪のポイントは『分子が短い』ことと、『安定していて酸化ダメージを受けにくい』ことです。
分子が短い脂肪は、MCTオイルなどを使って調味料としての油を変えるところから始めましょう。酸化ダメージを受けにくい脂肪は、日本の食生活ではDHAやEPAにあたるオメガ3系脂肪酸を、魚から摂取すると、取り入れやすいのではないでしょうか。
以下、ソバリエのレポートに使用
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30代の背中の脂肪は全て悪い訳じゃない!いい脂肪をとるための蕎麦のトッピングについて
ランチタイムに会社の友人が、全米でベストセラーになった『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』を読んで面白かったというので、栄養やダイエットについての情報が集約されていて、自分の健康にも参考になると思い、早速アマゾンで買って、読んでみた。
確かに、ベストセラーになったこともうなずける1冊。
しかし、日本人がこの本の内容を実践しようとしたとき、アメリカのような食生活をしていない私たち、日本人にとって、少し取り入れにくい部分もあるのではないではないか?っていうのが、今回のレポートのテーマです。
今回の記事では、著者が本書で語っている『いい脂肪』とは何かを自分なりにかみ砕き、科学的に説明し、私たち日本人が取り入れるにはどうすれば良いかについて考えていきます。
1.いい脂肪とは?
著者デイヴ・アスプリー氏は、『脂肪分子の長さ』と『安定している脂肪』の2つをポイントに、いい脂肪について定義しています。
1-1.ちょっと難しい脂肪分子の長さからみる『いい脂肪』とは?
脂肪分子は、長さが短いほど希少で、抗炎症作用を持つため、分子の短い脂肪を摂るように推奨しています。有名なところでは、MCTオイル(中鎖脂肪酸)が分子の短い脂肪です。例えば、ココナッツやパーム油に含まれる成分で、普通の脂肪酸の半分くらいの短い分子で構成されています。
さらに、中鎖脂肪酸は、食品を介して摂取するのではなく、普段使っている油をMCTオイルに変える、という摂り方のほうが取り入れやすいでしょう。
1-2.安定している脂肪からみる『いい脂肪』とは?
ご存知の通り、脂肪は、私たちの体のいたるところに存在します。しかし、脂肪は酸素によってダメージを受けやすく、『酸化』することによって私たちの体を老化させていく、やっかいな存在でもあるのです。
そこで、著者は酸化しにくい脂肪を摂るべきである、ということで『オメガ3脂肪酸』の摂取を推奨しています。
1-3.飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸ってどういう意味?
飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸という言葉は、化学に親しんでいない人にとってはあまり聞きなれない言葉だと思います。飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸は、中学の化学で習う『結合の手』を思いうかべると分かりやすいです。
・・・飽和脂肪酸は、結合の手が飽和している状態なんです。
つまり、これ以上どの分子とも結合できない状態なので、酸素とも結合しにくい状態になっています。よって、何らかの化学反応を与えなければ酸化しない状態になっています。
一方、不飽和脂肪酸は、結合の手が飽和していない状態です。
化学の構造式で『=』で結ばれている原子同士があると『不飽和』といえます。この『=』の結合の手を持っているということは、まだ何かと結合することが出来る状態です。当然、『酸素とも結合しやすい』状態ということです。
このことから、飽和脂肪酸は余っている結合の手が無いので、不飽和脂肪酸より酸化ダメージを受けないということがいえます。
1-4.オメガ6・オメガ3ってどういう意味?
オメガ6・オメガ3などの脂肪酸は、『不飽和脂肪酸』です。不飽和脂肪酸の中でも『一価不飽和脂肪酸』という、結合の手が1つだけ『=』になっている脂肪酸と分類されています。つまり、『飽和脂肪酸の次に安定している』のです。
オメガというのは、ギリシャ文字の1番最後、ABCでいうと、Zと同じです。よって、オメガ6は後ろから6番目、オメガ3は後ろから3番目の結合の手が余っている油のことを指します。
体内では、オメガ6もオメガ3も欠かせない脂肪です。どちらも必須脂肪酸なので、欠かすことはできません。しかし、私たちの食生活では、その摂取のバランスが乱れがちです。一般的にオメガ6は摂りすぎ、オメガ3は足りていないといわれています。
そこで、著者はオメガ3の摂取を増やすことを推奨しています。
2.オメガ3系脂肪酸はどうやって摂ればいいの?何に含まれているの?
オメガ3系脂肪酸とは、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、α-リノレン酸などのことをいいます。DHAやEPAといわれると、馴染みもあるのではないでしょうか??
特にDHAやEPAは魚を食べれば摂れる油です。私たち日本人の食生活に取り入れやすいですね。サバやサンマ、ニシンなどはDHAやEPAを豊富に含んでいる食材です。
欧米の食生活では、タンパク源といえば肉であり、それらはオメガ6脂肪酸を多く含んでいるということを著者も話しています。幸い、私たち日本人は魚を食べる文化があるため、オメガ3を食卓に取り入れやすいのではないでしょうか。
2-1.やっと真打、栄養満点!オメガ3を摂れるニシン蕎麦の秘密
ニシンは、数の子の親であり、北海道でよく食べられてきた魚です。現在では輸入物も多くなってきていますが、日本ではよく親しまれてきました。ニシンは、DHAやEPAを含むだけでなく、骨粗鬆予防に良いカルシウム、代謝を促すビタミンB群、肌荒れを予防するビタミンAなども摂ることができる食材です。
蕎麦は、栄養豊富な穀類ですが、ビタミンAやカルシウムは摂ることができません。そこで、ニシンは蕎麦の足りない栄養を補足してくれるでしょう。
3.まとめ、『いい脂肪』を摂るためにオメガ3を積極的に摂ろう!!
良い脂肪のポイントは『分子が短い』ことと、『安定していて酸化ダメージを受けにくい』ことです。
分子が短い脂肪は、MCTオイルなどを使って調味料としての油を変えるところから始めましょう。酸化ダメージを受けにくい脂肪は、日本の食生活ではDHAやEPAにあたるオメガ3系脂肪酸を、魚から摂取すると、取り入れやすいのではないでしょうか。