「さてさて、仕事の合間にササッとおそばを一杯いただこう!」と言って、ざるそばを食べる…この場面、実は間違いがあるのにお気づきだろうか。「一杯」と「ざるそば」。これらを同時に使うことは、厳密にいうと間違っている。お蕎麦について、「杯」と「枚」の違いとは。
まず、「杯」も「枚」もお蕎麦の単位を表す言葉。「一枚、二枚、三枚、、、」「一杯、二杯、三杯、、、」と使う。では両者の違いは?
「杯」は、種物(たねもの)のおそばに使う単位、「枚」は、もり蕎麦やざるそばに使う単位という違いがある。だから冒頭のセリフは、「おそばを一枚いただこう!」と言って、ざるそばを食べるか、「おそばを一杯いただこう!」と言って、種物を食べれば問題ない。
ちなみに種物とは、お蕎麦の上に具が乗ったものと考えてよいだろう。つまり、せいろやもり、ざる、かけ蕎麦以外は、種物と言える。天ぷらや鴨南蛮など鉄板の種物から、最近ではサラダやコロッケなどがお蕎麦に乗せられていることもあるとか…時代は進むね。
さて、これからは「杯」と「枚」、迷わず使い分けていきたい。