『九つ井 横浜店』は、接待またはたまの贅沢に使いたい上品なお蕎麦屋。こだわりの内装には圧倒される。
そんな高級お蕎麦屋で、今日も良質なたんぱく質を摂取!ところで、"良質"って何?お蕎麦の良質なたんぱく質の秘密に迫った。
1.横浜で懐石も食べられるお蕎麦屋
初対面の人を紹介してもらった後で、恩人とお蕎麦屋で遅めのランチ。ハードな打ち合わせの後は、癒しのお蕎麦が必要。せっかく、横浜まで来たので今日はいいものを食べようと早速打ち合わせ近くのお蕎麦屋さんへ。
そば屋『九つ井(ここのついど)』。横浜を中心に4店舗の蕎麦屋があり、陶芸やガラス工芸のお店も持っているらしい。そして、この日向かったのは『九つ井 横浜店』。
お蕎麦だけでなく、懐石料理も出してくれるようなキチンとしたお店。事前情報だけで、すでに高級感が漂い、期待値もグイグイあがる。
2.そば屋『九つ井 横浜店』について
横浜駅西口から歩いて10分弱。柱や角に独特の丸みを帯びたHIビルの地下一階に、そば屋『九つ井 横浜店』はある。茶色地に大きく『九つ井』と書かれた垂れ幕のような暖簾に誘われて、急な階段をくぐると。さっきまで商業ビルの前にいたことを忘れさせるかのような、強烈な世界観が広がる。
間接照明が並んだ薄暗い廊下を抜け、店内へ。中に入ってみると、お蕎麦屋には珍しいきっちりとした和モダンづくりの店内。しかし、ちゃんとそば打ち場も見える。壁際には陶器やガラスの食器。壁には独創的なアート。切り出された巨大な丸太を、豪快に使った椅子。都会の喧騒を忘れるにはぴったりの空間。
どこに座ればいいのか、おじさん二人でマゴマゴしていると、適当な席に案内してもらった。小上がり席は、普通に囲炉裏のあるテーブルながら、テーブル板をわざとずらしてあったりと、やはりおしゃれ。テーブルにしても、照明にしても、ついたてにしても、いちいちこだわりを感じられる。聞けば、奥の個室も合わせれば全部で200席もあるそう。
おやじの独りそばもいいが、デートや接待向けの雰囲気。内装に圧倒されつつ、二人で鴨せいろとおろしそばをいただく。
3.そば屋『九つ井 横浜店』のお蕎麦は
鬼おろしそば1,100円、鴨せいろそば1,900円。11時半の開店に対して、来店が早かったため、高級店の割には早く鴨せいろとおろしそばが到着。
持ってきたものを見ると、やや量が少ない。。。まあ、高級店だし仕方ないよね。でもってお蕎麦を食べてみると、手打ち風のやや緩めのお蕎麦。見た目からして上品な細麺なんだけど、好みとちょっと違うんだよな・・・。
でも、不味いといえるレベルまではまったくいってなく、普通に期待値が低いときは美味しいなこれは!ってなるレベル。食べログでの評価と店内の凄さから、勝手に期待値が上がってしまい、困った。。。
ちなみに、お蕎麦は二八。蕎麦粉は北海道産と長野県産を使っているそうで。大根おろしも大きなものがゴツゴツと入っており、ムニュッとしたソバ麺との相性も良く、とても満足いくレベル。こちらも量が・・・。
ちょっとずつ不満はあるものの、全体的には満足いくレベルで、横浜駅の繁華街の中では隠れ家的場所なのかな?
ところで、お蕎麦が健康的なダイエットにいい食品として評価されることのひとつに、”良質なたんぱく質”が豊富に含まれる、という理由がある。果たして”良質なたんぱく質”とはなんだろうか。
タンパク質は、アミノ酸からなる。アミノ酸はいくつもの種類があって、人の体内で合成できるものと、できないものとがある。合成できないアミノ酸は、食品から摂取する必要があるわけで、それを『必須アミノ酸』という。
必須アミノ酸は、9種類。イソロイシン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン、フェニルアラニン、メチオニン、リジン、ロイシン。
必須アミノ酸には面白い特徴があり、すべてバランスよく含まれていないと、極論意味がない。必須アミノ酸の含有量を数値化したものを『アミノ酸スコア』というが、たとえば、イソロイシンが100含まれていても、ロイシンが0であれば、その食品のアミノ酸スコアは0となる。
現在日本では、1973年にFAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)が発表したもの、および1985年にFAOとWHOに加え、UNU(国連大学)が発表したアミノ酸スコアを、併せる形で用いている。
そして、先述したように、アミノ酸はタンパク質を構成する物質。アミノ酸スコアが低いということは、タンパク質の合成が不十分となり、筋肉や血液など、たんぱく質が必要な体の組織にも影響を及ぼしてしまう。つまり、健康のためにはアミノ酸スコアが高い食品を摂る必要がある。
特にダイエット中は、栄養バランスが偏りがちなので、意識的にアミノ酸スコアが高い食品を摂りたいもの。そこで登場するのが、我らがお蕎麦。実はアミノ酸スコア、動物性たんぱく質の食品では100かそれに近い数字なものの、植物性たんぱく質になるとガクンと数値が落ちてしまう。
例えばご飯が65、小麦にいたってはわずか37。それが、お蕎麦は92もの高スコア。ちなみに、畑の肉と呼ばれる大豆ですら86なので、お蕎麦がどれだけ”良質なたんぱく質”であるかがわかるだろう。全国ひとりそばふりーくのみんなもダイエットするなら、お蕎麦で良質なたんぱく質を補給しながら、健康的にダイエットしよう。
4.そば屋『九つ井 横浜店』の個人的なまとめ
横浜駅近くの繁華街の中にある、隠れ家的そば屋『九つ井(ここのついど) 横浜店』。
独特の雰囲気を醸し出す内装は、和モダンで圧倒されるほど、きちんとしたつくり。
注文した鴨せいろとおろしそばは、ともにやや量が少ない。ここはまあ、高級店だし仕方ない。でもってお蕎麦を食べてみると、手打ち風のやや緩めのお蕎麦。好みとちょっと違うんだよな・・・。でも、これは期待値が高過ぎたゆえで、普通に美味しいなこれは!ってなるレベル。大根おろしも大きなものがゴツゴツと入っており、とても満足。
家族やデート、接待向けの本格派お蕎麦屋。次回はお蕎麦だけでなく、ゆっくり懐石も。