1.大都会の喧騒を抜け出して、昭和の街へ
仕事の帰りに、新宿でお蕎麦を。食べログで検索すると、西口付近に人気の?お蕎麦屋があるようで。
新宿西口商店街は、戦後の闇市がルーツだとか。今もその名残か、大都会にあって新宿西口商店街にはどこか懐かしい独特の雰囲気が漂う。定食屋を始めとした、個人商店サイズのお店たちは、近代的な高層ビルから抜け出して、ほっと一息つける場所となっている。
また、新宿駅といえばギネスに登録されている駅。内容はというと、「世界一利用者数が多い駅」。平均すると、毎日360万人近い人が利用しているというからものすごい。いつ来ても人、人、人。人波にさらわれそうになった時こそ、落ち着いてゆっくりとお蕎麦を食したい。ということで、さっそく西口付近のお蕎麦屋へ。
2.そば屋『かのや 新宿西口店』について
新宿駅西口から、歩いて3分程のところ。飲食店や金券ショップなどが立ち並ぶ通り沿いにあるお蕎麦屋『かのや 新宿西口店』。このあたりには多い、細長いビルの1階にある間口が小さめのおそば屋ではあるが、店構えが派手というか、やたらとガチャガチャして自己主張しているので、それなりには目立つ。お店前には写真入りのメニュー看板と、サンプルというダブルパンチ。頭上には『無添加自家製麺』の文字。さらには、『国内産』や『自然の味』『健康食』といった、健康志向層へのアピールが並ぶ。
暖簾をくぐって店内に入ると、幅は狭いものの、奥行きは相当あり。入って左側の壁沿いにはカウンター席がずらり。右側の壁沿いも2人掛けのテーブル。一人でも入りやすい、というかもはや独りそば好きのオヤジのためのおソバ屋。実際、テーブル席はほとんど、お蕎麦をすするオヤジであふれていた・・・店内は立ち食いソバ系そのもので、無駄な装飾もなく、サクッとお蕎麦を食べるためのお店といった雰囲気。
そば屋『かのや 新宿西口店』の営業時間は、平日 7時30分から23時30分。土日祝日は9時から23時。年中無休。
3.『かのや 新宿西口店』のお蕎麦は
さて、お店に入ってすぐ左手にある券売機。うどん、お蕎麦ともに『かけ』や『もり』から始まり、カツ丼セットやカレーライスセットなど、立ち食い系のお蕎麦屋でよく見られるメニュー。お値段も、『かけ』が290円、セットが580円からと、立ち蕎麦価格。私は『もりそば』のボタンをポチッと。ほどなくして、お呼ばれ。
見た目はいたって普通の、シンプルなもりそば。所々に星ものぞく、茶色いソバ麺は、機械切りなのだろう。切り口がそろっていて、綺麗な真四角。さっそく一口・・・結論から言うと、旨くない。
チェーン店にありがちのセントラルキッチンからくる富士そば系のもっさいとしたもの。何が入ってるか分からない。見た目からして、ちょっともさっと感が出ていたが、まさかここまで本当にもさっとしてるとは。『かのやはここが違う!』と題して、5つのこだわりが掲げられていたが、信州長野産のそば粉の風味はどこに・・・食べログには『3.5』の評価がついているもの、他人の評価はあてにならないな。ただ、値段が安いので、『おなかを満たす。』っていう目的は達成できるかもしれない。あと、無添加というところには期待したい。
さてさて、お蕎麦は穀物の一種でありながら、たんぱく質も豊富に含まれている。私たちの体はたんぱく質が作っているといっても過言ではない。筋肉や血液、酵素。体のありとあらゆるものはたんぱく質によって作られている。体を動かすためのエネルギーの源が糖質ならば、エネルギーによって動く体そのものがたんぱく質。おソバ100gの中には、たんぱく質が12mg含まれる。対して、同じ穀物のお米は6.1mgとおそばのおよそ半分。小麦も8.8mgとお蕎麦には及ばない。
また、お蕎麦のたんぱく質には、必須アミノ酸がバランスよく含まれていることが特徴である。必須アミノ酸は9種類あるが、そのうちどれかが飛びぬけて含まれていてもあまり意味がない。9種類がなるべく同じくらい含まれている方がよいとされる。それを数値化して示したのが『アミノ酸スコア』。アミノ酸スコアの値が高いほど優れているが、お蕎麦のアミノ酸スコアはなんと92。お米の67や、小麦の37に比べて突出している。100の大豆には敵わないものの、1回の食事で自然に摂取することができる量を考えると、実質、お蕎麦に軍配があがるだろう。おそばはアラフォーオヤジのボディも引き締めてくれそう。全国独りそばふりーくのみんなも、おそばを食べて体を引き締めよう。
4.そば屋『かのや 新宿西口店』の個人的なまとめ
そば屋『かのや 新宿西口店』は、新宿駅西口から歩いて3分ほどの通り沿いにあるお蕎麦&うどん屋。店内の雰囲気も、メニューのラインナップも立ち蕎麦屋系で、オヤジの独りそばという意味ではぴったり。
ただ、お蕎麦が・・・このお蕎麦で、食べログの評価3.5とは、他人の評価はあてにならないと実感。チェーン店にありがちのセントラルキッチンからくる富士そば系のもっさいとしたもので、旨くない。値段が安いので、『おなかを満たす。』っていう目的は達成できるかもしれない。
あまりゆっくりできず、店内の作りもあまりよくなく、エントランスがきちんと閉まらず、常に風が入ってくる状態で、店員さんもそれを放っておくレベルのお店。一度行けば十分か。。。もうちょっとおいしいのが食べたかった。