そば打ちに必要な粉は、ソバ粉だけではない。延ばす時、さらにはお蕎麦を切る時にくっつかないように、打ち粉も必要になる。では、そば打ちの打ち粉は何で出来ているのだろうか。
1.そば打ちの打ち粉は、ソバ粉
お蕎麦屋では、そば打ちの際の打ち粉はソバ粉を使っていることが多い。それも、お蕎麦を挽く時に最初に出てくる荒い粉。お蕎麦を打つ粉と区別して、これを『端粉(はなこ)』『花粉(はなこ)』と呼ぶ所もある。
最初に出てくるソバ粉を打ち粉に用いる理由は、粉が荒いということ以外にも、粘り気が少ないため。ソバの実を挽くと、始めは中心部の一番粉が出てくる。いわゆる『更科』と呼ばれるもの。
一番粉にはタンパク質があまり含まれないために、粘りが少ない。そのため、打ち粉に適している。お店によってはそば打ちに使う、更科粉を打ち粉として使っている所も。
一方で、一番粉は高価なために、打ち粉で使うと余計なコストになってしまうことから、二番粉以下のそば打ちに使うソバ粉と同じもものを使うお店や、ソバ切りに使うには古くなってしまったソバ粉を使うお店もある。
2.打ち粉の使い方
打ち粉は、使うほどにお蕎麦の生地を乾燥させる特徴を持つ。よって、そば打ちの段階では、打ち台や麺棒に使う打ち粉を必要最小限に留めることが必要。
しかし、お蕎麦を切る時は、お蕎麦同士がくっつくことを防ぐために、しっかりと打ち粉を振っておくことが重要である。