つなぎや「とろろ」として使われることが多い山芋は、お蕎麦と切っても切り離せない存在。一方で、お店によって『山芋』と書いてある所や、『自然薯』『大和芋』『長芋』などと表記されているところも。『自然薯』は特にアピールされていることが多いので、何となく高級そうなイメージがあるが・・・果たして、その違いとは。
1.山芋は、自然薯・大和芋・長芋の総称
山いもは、自然薯・大和芋・長芋の総称。よって『山芋』と書いてあるだけでは、どの芋が使われているのかわからない。ただし、3つの芋とも、すり下ろすと独特の粘り気が出るという似たような特徴をもっていて、素人目に違いを見分けるのは難しい。栄養価も大差ないというのが一般論。
2.自然薯の特徴
自然薯、大和芋、長芋の違いは、原産地にある。日本原産の山芋が自然薯。元々、山に自生しているものだったか、今は商品として畑で栽培しているものもある。
しかし、天然ものは当然ながら収穫量が限られ、収穫作業も大変なために流通量が少なく、稀少品として取り扱われる。よって自然薯を取り扱うお店では、わざわざ『自然薯』とアピールしていることが多い。
なお、3種の山芋の中では、自然薯の粘りが最も強く、健康への効果も一番高いとされている。その粘り気は、ダシで伸ばしても保たれるほど。熱いおソバに乗せてもヘタレない、強力な粘りが魅力。
3.大和芋の特徴
大和芋は南方原産種で、いわゆる外来種。自然薯や長芋に比べると形が平べったい。粘りが強いため、とろろやつなぎにして使われることが多い。
4.長芋の特徴
長芋は、中国原産の外来種。その名の通り、見た目が長い。山芋3種の中では最も水分が多いため、とろろにするとヘタレてしまう。すり下ろすよりも、そのまま切ってサラダなどにして食べることが多い。
まとめ
自然薯、大和芋、長芋はいずれも山芋の一種で、原産地や特徴に違いがある。お蕎麦のつなぎやととろとして使われるのは、粘り気の強い自然薯や大和芋が多い。
長芋は水分が多いため、すりおろすよりも切って使う方が向いている。