⒈砂場のそばつゆが甘い理由
大得意先の方と年末のあいさつを兼ねて、仕事納めの金曜日に蕎麦フリークで『室町砂場』へ。『室町砂場』は食べログによると、蕎麦×神田エリアで、ランキング2位の有名なお蕎麦屋。
砂場と言えば、おそばの三大系統の一角をなす。『更科』、『藪』、そして、『砂場』。砂場は、大阪城築城時、砂の置き場所であった『砂場』で始められたお蕎麦屋に由来する。つまり、大阪発祥のおそば。『更科』が、真っ白なソバ麺そのものに特徴があるのに対し、砂場蕎麦の特徴は、そばつゆ。つゆが、甘く、濃い。
なぜなら、砂場蕎麦の主なお客さんは街の商屋だったから。
おソバ配達する必要があったため、茹でたお蕎麦は、きっちりと湯切りされた。すると、今度は食べる時に、そばの表面が乾きすぎてしまう。だから、お蕎麦をたっぷりつゆに浸す必要があった。一方で、辛いつゆだと、お蕎麦をたっぷり浸して食べることが出来ないので、甘めだったらしい。
2.そば屋『室町砂場』について
そば屋『室町砂場』は、神田駅から歩いて3分ほどのところにある。総武快速線日本橋駅のA2出口からも、同じくらいだろうか。なかなかよい立地。目的の建物は、その名も『砂場ビル』。
おいおい、いきなり自社ビルか。。。
と、4階建てのビルの1階で食事をするのが基本で、2階は予約席となっているらしい。さすが自社ビルだけあって、神田辺りにありがちな無機質なビルとは違い、全体的にシックな色合いで、そば屋の雰囲気と格式とを大切にしている様子がうかがえる。
また、奥行き1メートルにも満たないようなスペースにも、きちんと植え込みや柳、水甕を据え、頭上には名だたる『砂場』の看板。さらに、入口を覆い隠すように揺れる暖簾は紺地。すでに裾の色があせ、新たな折り目が付き、歴史を感じさせる。
ん?紺地?
食べログで見ると、エンジや白い暖簾もあったような・・・時間帯によるのか、はたまた季節か。まさか、店主の気分?「今日は●●のメニューがおすすめですよー」みたいな、合図だったりして。ちょっとフランクすぎるか。暖簾の左下に入れられた『室町砂場』の文字に目をやりつつ、店内へ。
さすが1869年創業の名店。格式の高さが伝わってくる店内。
それにしても、お客さんが多い・・・。大賑わいとはこのことを言うのか。歴史を感じさせるテーブル、センスが光る絵画や置物。そして、窓の外は、手入れの行き届いた坪庭。これぞ、ザ・日本庭園!と言わんばかりのお手本のような景色。
座席は、2人掛けのテーブル席から、6人用の小上がり席、さらには個室が1室。50人ほど収容できそう。うん、今日は本当に50人くらいいる気がする。予約専用の2階も同じくらい入り、最大100人まで対応できるとか。
年末ゆえの大入りかと思えば、普段から満席状態のことも少なくないようで、そば屋『室町砂場』は正真正銘の繁盛店らしい。なお、そば屋『室町砂場』の営業時間は平日が11時30分~21時。土曜日は11時30~16時。日曜祝日はお休み。
3.そば屋『室町砂場』のお蕎麦は
そば屋『室町砂場』と言えば、何と言っても『天ざる』と『天もり』。ともに『室町砂場』が発祥のメニューで、1950年に誕生したそう。ちなみに、そば屋『室町砂場』で『ざる』とは、さらしな粉を使った二八蕎麦、『もり』は一番粉を使ったお蕎麦、として区別している。
しかしまぁ、格式高く、コスパが・・・。天蕎麦で1,550円、うっ!年末大盤振る舞いとは言いつつも、やはり格式高すぎる。
さてさて、10分ほどでおそばが到着。
ソバ麺に、かき揚げに、三つ葉と、見た目は至ってシンプル。正直、これだけでお腹いっぱいにはなりそうもないが、、、お蕎麦の味は、さすがの名店。おいしい。ツルツルとすすれるそば麺に、シコシコの歯ごたえ。そして、喉ごし。
しかし、お蕎麦のこの量でこの値段とは。大得意先の方と併せて、『三味そば』と『ざる』、『もり』も食す。それにしても、満席状態の繁盛店。ウェイティングの人の視線が痛い。全くゆっくりできずに、そばを口に放り込み、蕎麦湯をゆっくり楽しむことなく会計へ。。。
お蕎麦は、血糖値が上がりにくい低GI食品と言われている。
血糖値があがりにくい低GI食品は、食べても太りにくいため、ダイエッターからの視線が熱い。おそばと他の穀物のGI値を比較してみると、おソバが54、お米が84、小麦が56。あれ?お蕎麦と小麦、ほとんど変わらないではないか!と思うのは早い。
実は、小麦は加工することでGI値が上昇する。
まさか、小麦をそのまま食べている人はいまい。ほとんどの人が、パンやうどん、パスタなど加工食品として小麦を食べているはず。やはり、ダイエットにはお蕎麦!全国ひとりそばふりーくのみんなも、おそばで贅肉とさよならを目指そう。
4.そば屋『室町砂場』の個人的なまとめ
そば屋『室町砂場』は、神田駅、日本橋駅からそれぞれ歩いて3分ほどのところにある、格式高き老舗のお蕎麦屋。ビル内の店舗ではあるが、入口には柳や水甕を据え、店内からは坪庭が見えるなど、風情ある店づくりに、こだわりあり。食べログの『神田 そば』では、ランキング2位の人気店。
年末の仕事納めの金曜日という、蕎麦フリークのため、ただでさえ繁盛店の『室町砂場』は、大賑わい。しかし、格式高く、コスパが・・・。お蕎麦の味は、さすがの名店だけあって、おいしい部類に入るものの、この量でこの値段とは。しかも、満席状態のため、ウエィティングの人の視線が痛い。全くゆっくりできずに、そばを口に放り込み、蕎麦湯をゆっくり楽しむことなく会計へ。
まとめると・・・年末にお蕎麦の人気店は行っちゃだめだなってこと。ゆっくりつまみからおそばへとか悠長なことを考えず、ここは近くのチェーン店の方が個人的にはゆっくりできて◎。