池袋駅からやや距離があるが、そのかいがあるお蕎麦、十割手打ちそば『美蕎』。
ゆっくり茹で上がりを待つ甲斐があり、そばの実がぎっしり詰まった歯ごたえのある重い蕎麦…旨い!
一人蕎麦でも店内は雰囲気が良く、ゆっくりできる。ただ、おそばを茹でるのに時間がかかるんだろう。。。
1.日本が世界に誇る巨匠の番組で紹介されたお蕎麦屋さん
珍しくゆっくり食事の取れそうな昼。
こんな日は、足を伸ばして旨いお蕎麦を食べたい。池袋に食べログ『3.52』の人気ソバ屋があると聞いて。なんでも、その蕎麦屋は、『ビートたけしのTVタックル』に取り上げられたらしい。
しかも、『塩ブーム』について取り上げた際に紹介されたようで・・・、そば屋でなぜ、塩??
ところで、ビートたけしと言えば、世界的な映画監督。
普段、お茶の間に見せるビートたけしの姿からすると、想像できないかもしれない。しかし、“映画監督として”人気が高い、ロシアなどの国で、“コメディアンとしての”(むしろ我々日本人にはなじみ深い)姿を見せると、驚かれるとか。キャラクター設定って大事だな、って改めて思う。笑
さて、ソバ好きオヤジキャラの私(決してキャラ設定ではなく、本心だ!)は、今日も旨いおそばを求めて、西へ東へ!
2.十割手打ちそば『美蕎(ビキョウ)』について
西へ!東へ!と言いつつ、今日のお目当てはJR池袋駅の東!!東口を出て、旧豊島区役所前の裏。池袋駅からは歩いて5~6分といったところだろうか。
まるで、小料理屋を思わせる、ちょっと高級な店構えのそば屋がある。厚みがあって高そうな、エンジ色の暖簾と対照的に、庶民的な『手打そば』の旗がはためく。
そして、白い光に照らし出された店の名は、『美蕎(ビキョウ)』。
まったく、おしゃれなソバ屋は、店の名もたやすく読ませてはくれない。少し奥を覗くと、電動石臼や蕎麦の実が並んだ、打ち場が見える。
打ち場のガラスには、その日の蕎麦の産地や生産者の書かれた紙。なるほど、相当なこだわりと自信があるそば屋と見える。
期待に胸を躍らせながら、いざ入店!と、思ったら、なんと、ランチタイムは1階を開けていないそう。気を取り直して、地下へと続く階段を降りる。
改めて、店の前に着くとすぐに案内され、店内へ。照明は暗めで、落ち着いた“和の佇まい”。ソバ屋というよりは、やはり、小洒落た小料理屋という感じだが、ゆっくりと、旨いお蕎麦をすすれそう。
席は、2人掛けのテーブル席が4席ほどと、4人掛けのテーブル席が2席ほど。さらに4~5人が座れそうなカウンター席。独りそばにももってこい。
3.十割手打ちそば『美蕎(ビキョウ)』のお蕎麦は
私は、ゆっくりと腰を据えてメニューに視線を落とす。希少な日本酒や焼酎、それらのお酒に合いそうな品の数々。思わず、ゴクリと喉が鳴る。大きな仕事を終えた夜に来たら、楽しいだろうな。そして、テイクアウトもあるらしい。『十割生蕎麦』もテイクアウトできるとか。これはすばらしい。
お酒やおつまみメニューに後ろ髪を引かれつつ(引かれるほどないけどね)、お蕎麦のメニューをじっくり見ると、お店からのメッセージが。
まず、十割手打ちそば『美蕎(ビキョウ)』のお蕎麦は、自家製粉の十割蕎麦。もちろん、そば粉にもこだわり、『全国農業協同組合中央会会長賞受賞』の蕎麦を作る農家と直接契約。
その蕎麦を、毎朝店内の石臼で製粉し、手打ちしているらしい。無論、『挽きたて』『打ちたて』『ゆでたて』のおそば。
お蕎麦は、『せいろ』と『粗挽き』の二種類。食べログで、『粗挽き』の評判も上々だったので、気になるところではあるが、初来訪ということで、『せいろ』を注文。そして、待つこと10分ほどで、お蕎麦が到着。
『せいろ』は、みたところ太め。ソバ麺は、ムラなく、綺麗に切りそろえられている。私は、綺麗なお蕎麦をお箸で手繰り寄せ、ゆっくりと口元へ。
うん、旨い!
そばの実がぎっしり詰まっている歯ごたえ。楽しいほどの弾力。いい意味で、重い!十割そばでありながら、ボソボソとすることもなく、コシがあり、のど越しもほどよく。
茹で上がりを待つかいのある蕎麦で。。。やや甘めのつゆも、お蕎麦とマッチしていい。
量はそれほど多くないが、噛みごたえがあり重いので、それなりに満たされる。
そして改めて、お盆に目をやると、小さな器に入った塩。どうやら、十割手打ちそば『美蕎(ビキョウ)』では、おそばをお塩につけていただくのもおすすめだとか。
なるほど、それで『ビートたけしのTVタックル』の『塩ブーム』のコーナーで取り上げられていたわけか。
おそばがもたらす健康については、すでに有名だが、実は、お蕎麦の健康に関するものすごい体験をした男性がいる。
その男性は、狭心症や動脈硬化といった病気のために、勤めていた会社を辞めざるを得なくなった。
その時、医者に「そばを食べるとよい」と言われ、おそばを食べ続けたところ、なんと、すっかりよくなってしまったそう。男性はすっかりお蕎麦に魅了され、多くの人におそばで健康になってほしいと考えて、ついに、そば職人になったのだそう。
嘘のような、本当の話。
ちなみに、狭心症や動脈硬化が改善したのは、お蕎麦に含まれる『ルチン』の働きによるものと考えられる。
ルチンは抗酸化物質であり、活性酸素を取り除いて、がんや高血圧、動脈硬化といった生活習慣病の予防や改善を促すと言われている。
では、そのルチンはお蕎麦にどれだけ含まれているかと言うと。
お蕎麦の種類にもよるが、一般的にはそば粉100gあたり、ルチンが15mg含まれているとされる。そばのルチン含有量がどれだけ豊富か、他の穀物と比べてみよう!と言いたいところだが、実は、ルチンが含まれる穀物はお蕎麦のみ。
おそばは、ルチンを含む穀物ということにおいて、唯一無二の存在、敵なしなのだ。
全国独りそばふりーくのみんなも、お蕎麦で生活習慣病におさらばしたい!
4.十割手打ちそば『美蕎(ビキョウ)』の個人的なまとめ
十割手打ちそば『美蕎(ビキョウ)』は、池袋駅からやや距離があるが、そのかいがあるお蕎麦屋。お店の雰囲気がよく、ゆったりできる。デートや接待での利用はもちろん、独りそばもあり!
お蕎麦は、茹でるのに時間がかかるのだろう・・・蕎麦の実がぎっしりと詰まった、食べ応えのある重い蕎麦。そして旨い。茹で上がりを待つかいのある、お蕎麦。
今度は夜に、お酒やおつまみとともにたしなみたい。