バタバタと忙しかった年の瀬。
ようやく一息つけそうな休日に、ちょっと贅沢なおそばをつまみに・・・。オヤジの独りそばに欠かせないアイテム『食べログ』。
新しいそば屋のチェック、下調べなどに多用しているが、その食べログ内で、ずっとずっと気になっていた蕎麦屋がある。
その名も『玉笑(たまわらい)』。
食べログの評価は、な、な、なんと、『4.15』。半端なく高い!『そば』ジャンルでは、もちろんNo.1のお蕎麦屋。口コミも250件もある!
『玉笑』に行かずして、ソバ好きを語れない!ということで、ちょっと奮発して、ささっそく、『玉笑』へ行くことに。
1.神宮前とそば屋『玉笑』について
食べログNo.1そば屋『玉笑』は、渋谷区神宮前にある。神宮前と言えば、『表参道』に『原宿』、『高級住宅街』。そして、近代的な商業施設が多数ある一方、神宮前熊野神社、妙圓寺や長安寺。
さらに、トルコ共和国大使館をはじめとした各国の大使館、ワタリウム美術館など歴史的、文化的施設も多数あり。山手線の向こうには代々木公園もあって、とてもバランスのいい場所。
そして、『玉笑』のある神宮前五丁目には、国連大学の本部なども・・・。
そば屋『玉笑』の場所は、JR『原宿駅』や『渋谷駅』からは徒歩10分ほど、東京メトロ『明治神宮前駅』7番出口からは徒歩5分ほどと、抜群の立地にある。
しかし、これがまたわかりにくい。住宅地の角を何度も曲がって、ようやくたどり着く。
かっこよく生きたいオヤジのバイブル『男の隠れ家』で、『玉笑』も取り上げられたらしいが、まさに、『隠れ家』と言うにふさわしい。
スマフォのナビがある時代に生まれてよかった、・・・とは言っても、休日の『玉笑』には息をのむほどの長蛇の列ができているので、角を曲がった瞬間、なんでお蕎麦屋に?っていうくらい並んでいた。
早速独りでは我慢できないので、蕎麦仲間を呼ぶことに。
2.食べログNo.1そば屋『玉笑』について
車がすれ違うのもやっとの住宅地を歩いていると、真っ白に輝くモダンな壁の建物の足元に、ほのかに光る行燈がある。必要以上に目立ちたくないのか、こっそり瞬く優しい光。
そして、その行燈には遊び心あふれる『玉笑』の文字。この行燈こそが、そば屋『玉笑』の目印。
モダンな壁には一見不相応な、手作りの竹でできた手すり付きの階段を昇っていくと、これまた遠慮がちに『玉笑』と書かれた暖簾が見える。
暖簾は麻だろうか。シンプルだけど、上質で、とても品がいい。
暖簾をくぐり、引き戸を開けると、これまた上品な空間が広がる。落ち着いた色味の壁に、光沢のある木製のテーブルセットは、“和モダン”という言葉が合っている。
2人掛けのテーブル席が2セットに、4人掛けのテーブル席が1セット、6~7人分のカウンター席。合計14~15席になろうか。
カウンター席は“一人でもお蕎麦を食べられるように”という主人の計らいだとか。ソバ好きオヤジにはうれしいね。
ちなみに、カウンター席の前には竹柵の小窓があって、隣接する穏田神社が見える。窓からの眺めは、お蕎麦を食すにはふさわしい風景。もしここまで計算して主人がこの地を選んだとしたら、すんごいな。
『玉笑』主人の浦川真洋氏は、今はなき『恵比寿竹やぶ』をはじめとした、数々のそば屋の名店で修業を積んでこられたらしい。2003年、『玉笑』で独立した当初は、恵比寿に店を構えていた。その後、2008年に今の地、原宿は神宮前に移転。
相変わらずの人気店で、冒頭述べたように、休日は行列が絶えない。1時間、2時間待ちはザラ。
また、お店が開いていても、おそばがなくなってしまうことも。
お蕎麦は主人が独りで打っているため、ソバ麺がなくなったら30分くらいは待たないといけない。さらには早々にソバ麺が売り切れてしまうこともある。
そうしたことがないように、あらかじめ予約してから、行くことをおすすめする。独りそばでも予約可能なようなので、全国の独りそばふりーくのみんなも、ぜひ予約、確認してから行っていただきたい。
電話は、予約と問い合わせで分かれており、以下のようになっている。
050-5789-3361(予約専用)
03-5485-0025(お問い合わせ・予約変更)
3.ミシュラン1つ星そば屋『玉笑』のおそばについて
そば屋『玉笑』主人のお蕎麦へのこだわりは並々ならぬものがある。自ら足を運んで、自らの目でお蕎麦を確認してから、ソバ農家と契約するにとどまらない。
種まき、収穫といったターニングポイントでは、主人もソバ農家に赴き、作業を手伝うのだとか。
このように、こだわりにこだわったお蕎麦を、これまたこだわって挽き、打つ。おそばの状態に合わせて、つなぎを1.5~2割で調節し、挽き方、打ち方も変える。まさに、職人中の職人。
私は主人のこだわりの一品、『玉笑』のお蕎麦をいただく。う、うまい。
おそばは細く、角が立っていて食べ応えがある。粗挽きのため、蕎麦ガラや甘皮が独特のザラツキとのど越しを生む。
お蕎麦にしっかりとしたコシもある。『玉笑』のおそばは、つゆなしでもスルスルといけそうなほど、おいしい。そして、おそばのさわやかな香りが、口いっぱいに広がり、鼻に抜けていく。
『玉笑』のお蕎麦はまさに、逸品という名にふさわしい。
サブタイトルに、サラっと書いたが、『玉笑』はあの『ミシュランガイド』で星1つを獲得している。おそばそのものはもとより、お店の雰囲気なども総合評価されてのことだろう。
ただやはり、ちと高い。もっともシンプルで安いメニューの『粗挽きせいろ』が、税込1,080円。
主人がこれだけこだわり抜いたおそばであり、それだけの味なので仕方ないというか、むしろ当然は思うが・・・お酒をチビチビやりながら、お蕎麦を食したい、懐寂しいオヤジの独りソバには向かない。
一方で、おしゃれでおいしいお蕎麦が食べられるので、お客さんやカップルで行くと喜ばれそう。
ちなみに、おそばの量も少なめなので、『そばダイエット』中のオヤジにはもってこいである。
一般的なお蕎麦一食分160gのカロリーは、211kcal(文部科学省『食品成分データベース』より)というが、これは200kcal切りもありそうだ・・・。ラーメンの半分以下、そして、ご飯の八掛け。
最近出てきたおなかもへっこむかな。
4.そば屋『玉笑』について個人的なまとめ
食べログNo.1そば屋『玉笑』の実力は本物である。お蕎麦そのもののクオリティはさることながら、店内のデザイン、演出、雰囲気を含めて、一流店。ミシュラン1つ星なのも納得。
しかし、コスパはあまりよろしくないので、お客さんやカップルで行くお蕎麦屋さんか?
オヤジが気軽に独りソバ??にはちょっと贅沢すぎるので、次に大きな契約をまとめた時、再度自分へのご褒美として行きたい。