パスタ、ラーメン、うどん、焼きそば・・・。手軽に食べられて、腹持ちもよく、美味しい麺類たちですが、食べすぎて太ってしまった経験がある人も少なくないのでは?
一方で、同じ麺類でありながら“ダイエット食”などとも言われる蕎麦。こちらの記事(蕎麦は炭水化物か?食品成分表のデータから解説)にもあるように、蕎麦は炭水化物である。にも関わらず、ダイエット食品としてもてはやされるのには、2つの理由があった。
1 ダイエット食品をカロリーで比べる時代は終わった
ダイエットや健康を気にする人にとって、長らく注目の対象だったカロリー。しかし近年の新しい研究では、カロリーだけに注目するものは減ってきている。
というのも、ダイエットにはカロリーコントロールよりも大事なことがあることがわかってきたから。
例えば、文部科学省「日本食品標準成分表 2015年版(七訂)」のデータから、茹でた麺類のカロリーを抽出すると以下のようになる。
穀類|カロリー(kcal)
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そば|132
うどん|105
中華麺|149
スパゲッティ|145
このように、蕎麦、うどん、中華麺(ラーメン)など一食あたりのカロリー量はそれほど変わらない。
しかし、うどんやラーメンなどを食べ過ぎた後に太ったり、眠くなったりという経験をしたことがある人は少なくないのではないだろうか。
ここに、蕎麦がダイエット食ともてはやされる理由がある。
2 蕎麦がダイエット食品と言われる理由1:食物繊維が豊富
蕎麦は炭水化物の中でも食物繊維が多く含まれる。(参考:蕎麦は炭水化物か?食品成分表のデータから解説)
食物繊維はよく知られているように整腸作用があり、不要な物を体の外に排出してくれる。むくみや便秘の解消はダイエットにも良い影響を与えるため、食物繊維が多く含まれる食品はダイエット中にも積極的に摂りたい栄養素。
また、近年流行の炭水化物を制限するダイエットでは、炭水化物の一種である食物繊維の摂取量が減ってしまい、それがダイエットが成功しない原因となっていることもある。
その点からも、食物繊維が豊富な食品を摂ることはダイエット中に欠かせない。
3 蕎麦がダイエット食品と言われる理由2:低GI食品
GI値とは、血糖値の上がりやすさを表す指標で、数値が低いほど血糖値の乱高下を招きにくく、ダイエットの成功に繋がりやすい、食後の眠気をもよおしにくいとされている。
炭水化物はGI値が高い傾向にあるが、その中でも蕎麦は低い。
穀類|GI値
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そば|46
うどん|62
パン|70
(参考)シドニー大学グリセミック・インデックス
まとめ
同じカロリーであるならば、食物繊維が豊富で、GI値が低い食品の方が、ダイエットには向いている。炭水化物類の中で、蕎麦はその条件を満たしていることが、ダイエット食品として支持されている理由と言える。
(参考)
http://www.glycemicindex.com/