日本人とお蕎麦の付き合いはすでに1000年を超えると言われる。長い時を経て、その土地ならではのお蕎麦『郷土蕎麦』が、全国で生まれ、今もなお伝承されている。ここでは、おそば好きなら一度は食べてみたい、
全国の郷土蕎麦を紹介する。まずは北海道編!
1.昆布蕎麦
北海道の郷土蕎麦といえば稚内『昆布蕎麦』。北海道の昆布といえば『利尻昆布』が有名だが、昆布蕎麦で使うのは真昆布(マコンブ)。真昆布のとろろをおソバに練りこんだ昆布蕎麦は、コシがあり喉ごしもいい。同じ海産物を使った、釧路の『牡蠣蕎麦』も外せない。プリップリの牡蠣をたっぷり乗せたお蕎麦は、贅沢と言わずに何と言おうか。牡蠣の出汁が染み出たおつゆまで、しっかりと堪能したい。
2.幌加内蕎麦
せっかく北海道まで行くなら食べたいのが『幌加内(ホロカナイ)蕎麦』。幌加内と言えば、おそばの名産地中の名産地。幌加内町にはこれでもか!というくらい、おそば屋さんや製麺所などお蕎麦関連のお店が並ぶ。そして、9月には『幌加内町新そば祭り』というソバ好きにはたまらないお祭りが。新そばを一杯500円から食べられる屋台のほか、無料でお蕎麦が食べられる早食い、ソバ打ち体験会など1日楽しめるイベントが盛りだくさん。三たてならぬ、『取れたて・ひきたて・打ちたて・茹でたて』の四たてが楽しめるのも、お蕎麦の名産地ならでは。
3.ニシン蕎麦
ニシンは傷みやすいので、漁で揚がるとすぐに干物にしていた。そのニシンの干物を指す『身欠きニシン』を甘露煮にし、おそばにのせたのが『ニシン蕎麦』。江差町では、温かいものと冷たいもの、どちらでも食べられる。
4.番外編『韃靼そば』
郷土蕎麦ではないが、北海道は『韃靼そば』の生産地でもある。韃靼そばは、寒冷地での生育も可能なお蕎麦で、海外でも標高の高い場所で作られている。
独特の苦みがあるが、『ルチン』と呼ばれるポリフェノールの一種が豊富に含まれていることが知られる。ルチンは毛細血管を強くする作用があり、高血圧や動脈硬化の進行を抑える。結果的に、脳梗塞や心筋梗塞といった生活習慣病を予防することにつながるため、一部では注目を浴びている。
参照:http://www.nipponselect.com/
まとめ
お蕎麦と新鮮な魚介類の組み合わせは、ともに名産地の北海道ならでは。郷土蕎麦を最も美味しく味わうなら、やはり現地。
ちなみに9月初旬に全国各地で見かけるようになる『新そば』は、北海道産。北早生や牡丹といった品種がメイン。